１．理念法である部落差別解消推進法を具現化するために、部落差別解消のための施策の実施を国及び地方公共団体の責務とした同法の適正且つ丁寧なる運用を各関係機関に求めるとともに、われわれもまた、同法を真に部落差別を解消するための教育啓発活動に努め、全国民的運動と成す。


２．同和問題に対する行政の認識の希薄化に歯止めをかけ、新たな差別を生むことのない教育啓発、相談体制、そして慎重なる手法での実態調査を行政に対して要望するとともに、エセ同和行為など、差別の解消を阻害する行為を排除した部落差別解消推進法の運用の在り方について意見具申する。


３．部落差別に関する相談には、真実を正確に捉え、責任を持って応じるための体制の強化・充実を図り、また、さまざまな人権侵害事象にかかわる問題についての学習を通して、同和問題解決への自覚を深めるとともに、自らの問題として被害者への迅速かつ円滑なる救済・擁護活動並びに各関係機関への調整など支援活動を積極的に推進する。

４．組織の強化・拡充を図るとともに各連合会の一層の質的向上を図るため、連合会間の連携協力並びに研修会を積極的に行い、「部落差別を取り除く人間」の育成・確保に努め、また各会員とともに、世代間の理解の差や、地域社会の実情を広く踏まえた運動を推進することにより支部活動の発展に努める。


５．全ての会員が基本的人権を享有するかけがえのない個人として尊重されるものであるとの理念に則り、精神的・経済的にも自主自立した生活を営み、そして自己実現が図られる、明るく活きることのできる社会を構築する。